全国の精神科医療機関では様々な新型コロナウイルス感染症対策がなされているものの,相互の取り組み内容が共有されておらず,多くの精神科医療機関では感染症対策に関して改善の余地を残している可能性が高いと考えられます.また,精神科領域では,諸般の事情により,規定の感染対策に沿った対応が困難な場合があることも想定されます.そこで,全国の精神科医療機関における新型コロナウイルス感染症対策の事例を集積,整理して全体で共有することで,精神科医療機関において,諸般の状況に応じた新型コロナウイルス感染症対策の向上を図ることを目的として実施して調査,集計を行いました.
富田博秋
愛媛大学医学部附属病院 精神科,国立病院機構本部 DMAT 事務局/DPAT 事務局,岡山県精神科医療センター,奈良県立医科大学 精神医学講座,東京都立松沢病院,他
(1) 精神科医療現場における新型コロナウイルス 感染症対策事例集 第1版.
(2) 宮城県精神科医療機関新型コロナウイルス感染症対策ネットワークにおける対策指針策定の経緯と意義 〜コロナ禍が精神医療にもたらした教訓〜日本精神科病院協会誌 39(11) 771-776. 2020.
(3)COVID-19 が及ぼす精神科医療への影響 Depression Strategy 10(3), 1-4, 2020
(4) パンデミックと精神医療・精神科リハビリテーション 求められる精神保健医療福祉・自治体ネットワークの再編 精神障害とリハビリテーション24(2) 166-170. 2020 https://www.mhlw.go.jp/content/000712417.pdf