地表設置型合成開口レーダ(GB-SAR)を栗駒山麓ジオパーク内の栗駒山荒砥沢地区にリアルタイム連続モニタリングシステムとして2011年11月に設置し,現在に至るまで連続計測を実施しています.装置から1km程度離れた幅500m,高さ200m以上の範囲における地表面の変位を,常時モニタリングすることができます.レーダー装置で取得したデータは東北大学で解析しレーダー画像を生成します.規定以上の早い変位が観測された場合には,関係者に電子メールなどで早期警戒情報が送信される仕組みになっています.社会実装の実例として国内でも長期的なGB-SARの利用例はなく,自治体との連携という点でも極めてユニークな事例です.
佐藤源之
東北大学東北アジア研究センター,栗原市,栗駒山麓ジオパーク推進協議会
K. Takahashi,M. Matsumoto,M. Sato,”Continuous Observation of Natural-Disaster-Affected Areas Using Ground-Based SAR Interferometry,”IEEE Journal of Selected Topics in Applied Earth Observations and Remote Sensing, Vol. 6, No.33 2013